俳句部門
南日本新聞社賞
「かげぼうし兄のしんちょうおいこした」
審査員 園田 千秋 先生
お家に帰る途中でしょうか?兄ちゃんと自分の影が目の前に出来ています。並んで歩いていると、かげぼうしもやはり兄ちゃんの方が長いのです。礼愛さんはお兄ちゃんより少し前に出ます。二人のかげぼうしは並んでいます。同じ身長です。もう少し前に出ます。礼愛さんのかげぼうしが、兄ちゃんを追い越しました。礼愛さんは「やったぁ兄ちゃんの身長を追い越したぞ」とひそかに思うのです。でも兄ちゃんがその事に気付きます。かげぼうしが前へ出てきます。礼愛さんはもっと前に出ます。繰り返しているうちにかけっこになっています。そんな事をそうぞうさせる俳句です