俳句部門
NHK鹿児島放送局賞
「澄む秋の胎児に聴かす海の声」
審査員 園田 千秋 先生
海の擬人化することで、海が胎児に語りかけているような印象を与えます。と同時に、海はすべての生命体の源です。地球上の生命体は、海の胎児といえるのかもしれません。澄んだ秋空の下、母親となる女性は、おなかの中の子どもと一緒に浜辺(砂浜?)に立って、打ち寄せる波の音を聴いています。胎児には、波の音はお母さんの心臓の音と重なっているのかもしれません。きっと、かわいい赤ちゃんが無事に生まれるだろうと思わせてくれる俳句が生まれました。