俳句部門
朝日新聞社賞
「足元に流れて止まる貝の殻」
審査員 園田 千秋 先生
巻貝の殻を耳に当てると潮の音が聞こえると言われます。作者の足元に打ち寄せた波が引いてゆきますが、その潮の流れで足元に貝殻が来て止まったというのです。砂が崩れてゆく感じにコツンと小さいものがぶつかる感じがしたので見てみると貝殻だったのです。白い砂にまぎれそうな白い貝殻ですが、たしかにそこにあったのです。かつては、海の中に生きていた貝なのです。作者は足元の貝殻を夏の思い出として拾いあげたかもしれません。
審査員 園田 千秋 先生
巻貝の殻を耳に当てると潮の音が聞こえると言われます。作者の足元に打ち寄せた波が引いてゆきますが、その潮の流れで足元に貝殻が来て止まったというのです。砂が崩れてゆく感じにコツンと小さいものがぶつかる感じがしたので見てみると貝殻だったのです。白い砂にまぎれそうな白い貝殻ですが、たしかにそこにあったのです。かつては、海の中に生きていた貝なのです。作者は足元の貝殻を夏の思い出として拾いあげたかもしれません。