NHK鹿児島放送局賞 「嫁ぎきて産着の如く烏賊を干す」

NHK鹿児島放送局賞

「嫁ぎきて産着の如く烏賊を干す」

上 レイ子 / 鹿児島市

審査員 園田 千秋 先生

干された烏賊を、産着と比喩しました。白いガーゼ地の柔らかな産着です。島へ嫁いできて、子供も生まれ、すっかり島の女性になりました。烏賊を干しながら、かつてを回想している女性の姿がイメージされます。嫁ぎ来た時から烏賊を干す時まで、どれくらいの時が経過しているかの違いによって、烏賊をほす女性の思いに、違いがあるだろうと想像します。