優秀賞

「雛の目のゆるりほころぶ島言葉」

俳句

秋野 三歩 / 霧島市

審査員 園田 千秋 先生

 季語は「雛」で春。ここでは「雛の眼」までを季語と見たい。雛は女の子のすこやかな成長を願って祝う古くからの儀式だが、下五に据えられた「島言葉」から、甑島特有のお祝いの言葉があるようにも感じられる。
 この句の優れているところは、雛壇の周りに集まった女の子たちが島言葉で会話している様子を見て、もの言わぬはずの雛人形がその眼もとをゆるやかにほお笑んでいるという、俳句の仕立て方が抜群にうまい。