金賞

「手花火のポツリと落ちて波の音」

俳句

永田 結愛 / 鹿児島純心女子中学校

審査員 園田 千秋 先生

 季語は手花火。季節は夏。中七の「ポツリと落ちて」という描写から、この手花火は、線香花火だろう。火の玉が落ちないように、息をこらして、弾ける火の玉を見つめている結愛さんの姿が想像できます。そして、落ちた瞬間、現実にもどったことが、波の音という座五の描写で示されています。視覚から聴覚への切り替えが効果的に働いています。緊張(はりつめていた心)がとけたとたん、周囲のもの音が聞こえたり、見えてきたりする経験は誰にでもあることですが、そのことを具象的な光景として、五・七・五で巧みに表現しています。